皆さんこんにちは。ヨシコシです。
FC2からライブドアへブログの引越しをいたしました。
まだ、 慣れぬ環境ですが、少しずつ手直しをしながら
よりよいブログにしていきたいと思います。 

さて先日、 新木場の加工場へ設計の池上氏と
足を運んできました。


とあるお客様の庭にあった立派な松の木を、
お建て替えによってどうしても伐採せざるを得なくなり、
挽き板にして、1年半の間、材木屋さんの倉庫で乾燥させていたもの。
いよいよ製材し、これからダイニング・テーブルにしていきます。
 1 天板の様子
左が設計の池上氏。右は新木場の職人さん。
職人さんと松の木目や状態を見ながら、板の並びを確認していきます。
この4枚の板は「やといざね」という方法で継ぎ、一枚の天板にします。


3 死に節
これはポロリと中が抜け落ちてしまった「死に節」の様子。
こうした穴はそのままにするのも味ではありあますが、
同じ松材で「埋め木」をして平らに均します。

4-2 天板の端の繊維の腐れ
こちらは、板の端の劣化の状態。もともと製材用に伐採された松では
なく、お客様の家の松の二次利用ですので、木材の状況には
限界もありました。端部をあと10センチ切りつめて、この繊維の腐れを
小さくすることにしました。

2 脚の試作
こちらは、脚部金物「スガツネ SP-M」を使って、
テーブルの足の試作を作ってチェックしているところ。
何しろテーブルの材料は「お客様の所有していた木」
まさに取り替えがきかないすべて一点ものの松の板です。
脚部の処理も慎重にしております。

 こうした造作家具は、
市販の既製品やセミオーダー家具に比べて少々割高になります。
それでも、世の中で自分だけのために製作された完全な
オーダーメイドですから、味わい深いものです。

ちなみに松材は針葉樹です。反りや曲げが発生します。
内部からヤニも出てきます。

当初は木目を透かしたホワイト色をお客様が希望されていたので、
150番程度のサンドペーパーで天板の目荒らしをして、
オイルの染みつきを良くするつもりだったのですが、
将来的に、
松ヤニでホワイト色が黄ばみそうなこと、
日焼けした赤身部分が紫っぽく見えて、
日焼けしにくい白太部分と色の差が出すぎることなどを考え、
自然オイル塗装はクリア色に決めました。

色の変更をお客様にご承諾いただき、
造作のダインニング・テーブルは
あと1ヶ月くらいで出来上がります。

お読みいただきましてありがとうございました。