ある休日の昼下がり 趣味のアコースティックギターをかき鳴らし
気持ちよく弾き語っていると けたたましく 仕事用の携帯電話が鳴り響いた。

まるで へたくそ!! 音程もリズムも狂っているぞ!! とでも
言わんばかりの 冷たい電子音。

営業の電話だったら無視してやると ため息まじりにディスプレイを見ると
とあるお客様からの電話だった。

なんとなく嫌な予感がし 何事かあったのかと仕事モードをオンにし電話に出てみると
『ヒライさん 2020年 蛍光灯問題ってご存知ですか?』とのご質問。

瞬時に頭をめぐらすが 
2,3年前に 省エネの為LED照明に移行することになった際にちらっと聞いた程度。 
蛍光灯が製造中止とか噂だが 結局そうはならないだったような・・・
偽証は 無知よりも罪だと思う私は 正直に 

『お恥ずかしながら 以前に少し聞いたことがある程度でございますが いかがいたしましたか?』
と、お聞きした。
すると こんなことがあったそうだ。

『2020年に蛍光灯が製造中止になるのはご存知ですか?
 今なら助成金で安く工事ができますので いかがですか?』
と 不安を煽るような電話で 明日詳しく話しますと アポを取ってきたそうだ。

そのお客様は ある会社の総務的な立場で 社屋のメンテナンスを
任されていて この電話があり 私に頼ってくださったのだ。

頼って頂けたのに 無知で不勉強な自分を恥じ 申し訳ないとの思いもありながら
詳しくお話しを聞きながら 頭をフル回転させる。

省エネのリフォームに際し 区によって条件は違うが 助成金制度があるのは知っているが
そんな無条件で交換の助成金の話は聞いたことがない。

もし そんな制度があるのであれば メーカーなり販売店から私達工務店へ
販促の為の講習やお知らせが来るのが この業界だ。

その点も お客様にご説明し

『再度 詳しく調べてみますので 少しお時間ください。』と伝え
『明日 どんな人が来るかわからないので 気を付けてください。』と電話を切った。

早速 ギターをスタンドに置き インターネットを開き 調べてみると
2015年 11月に 『2020年に蛍光灯が製造中止になる』というニュースがあったそうだ。
聞いたことがあるように思ったのは これの事だと当時を思い出した。
その時に 製造中止になることは無いと聞き このニュースはデマだとし頭のメモリーから
デリートしたのだった。

他のページや 別の単語で検索すると
詐欺まがいの電話がかかってくる人のつぶやきも読んだ。

『これか・・・』

と 思いながら 一応 制度の方も調べたが
確定したような事は 国も謳っていなかった。

明日 メーカーの人にも聞いてみようと 思い風呂へ入ることにした。


次の日 

目の前に並べられた 仕事を手際よくこなしてく コーヒーを相棒にして・・・
ひと通り急ぎの仕事を片付け 一息ついた。

『さてと』っと 

昨日の件の電話をメーカーにしようとしたところ、件のお客様から 電話が鳴った。

あれ? 早いな・・・ まだ調べられていない・・・
と 焦燥感に駆られながらも 電話に出てみると

『昨日の件ですが、やっぱり怪しい奴でした。』との事で
私も 『そんな記事もありました』と、拙い知識でやり取りをする。

お客様に 
『いろいろ調べてくださって ありがとうございます。
苦労かけちゃ悪いなと思ったので早めに連絡しました。
この件に関しましてはもう大丈夫ですので、またよろしくお願いします。』

と言って頂けたが
『いえ 不勉強で申し訳ございませんでした。今後ともよろしくお願いします。』
と電話を切った。

またひとつ お客様のおかげで知識は得られたが
まだまだ 未熟で不勉強な自分を恥じた。

その日の月は 私の心情を写したかのように どこか寂しげであった。

end


こんばんは ヒライです。

ちょいと 気取って流行りにのり 小説風に書いてみました。
少し脚色してますが 本当のお話です。

お客様も言っておりましたが

やはり 電話での話はうさん臭いのが多いですね。

皆様も お気を付けくださいませ。

お読みいただき ありがとうございます。