皆さんこんにちは。
7分袖シャツを愛用するヨシコシです。

真夏日の暑い陽射しの屋外から
急にエアコンの強運転のかかる部屋などに入りますと、
しばらくすると汗も冷えて
肌寒く感じます。

そんな時に7分袖シャツは、
暑ければ袖を一回まくって半袖にでき、
寒ければ袖を下ろせば
半袖以上に体温を保護してくれるので
とても重宝しています。

エアコンと言いますと、

今年6月の最新の価格ドットコムの
商品検索ランキング(購入ではないようです)では、

2016 エアコントレンド

1位 ダイキン
2位 三菱
3位 パナソニック

の順でした。

上位3メーカーの検索順位が
全体の70%を占めていました。


エアコンは、
各メーカーごとに
最上位機種からコスト重視のものまで、
6種類くらいのクラスで構成されております。

1位のダイキンは6つのグレード構成です。
うるるとさららは最上位の左上のRXシリーズとなります。
ダイキン  家庭用エアコン


2位の三菱は7つのグレード。
三菱エアコン


3位のパナソニックも7つのグレード。
パナソニック 家庭用エアコン


各社最上位のグレードは
高いだけありまして、
ニッポンの白物家電として
ガラパゴス的な進化を遂げ続け、
使いこなせるかわからないほど
様々な機能が付いています。

そしてエアコンは、
各クラスごとに、
設置する部屋の広さに合わせて
対応畳数表示を参考に
機種を選ぶようになっています。


ところが、

この機種選定の目安となる
「対応畳数」なるもの、
どうやら問題があるようです。

よくよく調べると、

ちょっと待った!!

状態なのであります。


どうしてかと言いますと、

極端に言えば、
無断熱に近い築40年の家の6畳の部屋と
工房が建てた高断熱の家の6畳の部屋では、
家の基本性能は別モノ。

いわば、
家の保温性能が良ければ、
古い家で必要なスペックは、
新しい家ではそこまでの能力も
必要ないはずです。

それなのに
私達がエアコンを選ぶ基準は、
畳数から選ばなければなりません。

あれ?  何か変です。

メーカーからしますと、
断熱性能(保温性の)の低い家に
基準を合わせないと、

「おい、アンタのとこのエアコン、
新調したのにちっとも効きやしねえ。
こちとら母ちゃんのご機嫌取りに
ボーナス奮発したんだ、
どうしてくれるんだ!!」

きっとコールセンターには
えらい剣幕の電話が
朝から鳴り響くことになります。

この問題、
どうやら今から20年近く前から
エアコン業界の畳数表示の基準は
変わっていないようです。


図は、1992年当時の古い基準でできた住宅モデル。
家がどの場所からどれだけ外気の影響を受けているのか
を分かりやすく示したものです。
この当時の家は、今のように窓が複層ガラスになっておらず、
ベニヤ板と同じ性能の単板のガラスが主流です。
よって、家全体の71%の熱影響が窓によります。
こうした家では、
窓のすぐ上や横にエアコンがあっても
効きにくいことが多いです。

住宅の熱損失


住宅は、
冬の冷気や夏の日射の影響で、
冬は家から熱が外へ逃げ、
夏は熱が屋内に入ってきます。

そのような状況で、
家の断熱性能が低いと
室内の温度は一定に保てません。

冬はどんどん寒くなり、
夏はどんどん暑くなる。

そんな状況の改善策として、
失ったり侵入してくる熱を補ってくれる
設備機械が重宝されるようになりました。

設備機械の能力の補いで、
人は真夏でも真冬でも安定した室温で
暮らせるようになったわけです。

そのもっともポピュラーな機器がエアコンです。

さて、
マンションの中階や
きちんと作られた新築住宅で
普通の畳数表示でエアコンを選びますと、
どうやら私達、
オーバースペック気味な買い物を
エアコン業界にさせられているようであります。

例えば、
ダイキンのうるるとさららのRXシリーズの14畳用は
定価48万円。
ダイキンエアコン RXシリーズ 14畳用


同じRXシリーズの10畳用は5万円安いです。

ダイキンエアコン RXシリーズ 10畳用

この5万円の価格差を、
もし14畳の壁の断熱材の材料費の
グレードアップに当てがいますと、
家の性能は格段にUPし、
将来の交換時にも10畳用で事足りれば
差額の5万円は出費せずに済みます。
加えてランニングコストも落ちます。

それにしても、

家の省エネ基準が改正されて、
徐々に断熱性能が引き上げられている中、
20年も前から
能力の分類基準が変わっていない・・。

由々しき問題であります。

そもそもエアコンが
ニッポンの最も身近な設備機器である以上、
私達は知らず知らずのうちに、
余計な電力消費を強いていることになります。

これは案外、
社会的問題と言っても過言ではありません。

日本でトップクラスの
高気密高断熱住宅では
なんと14畳用のエアコン1台で30~40坪の広さを
まかなえる時代です。

ニッポンの大半の住宅は、
そこまですごい住宅性能はありません。

が、今からお住まいを新築する場合には、
メーカーの畳数表示での機器選定は
オーバースペック気味であることを認識し、
あらかじめ設計者に相談するのがよろしいかと思います。

お読みいただきありがとうございました。